中世ファンタジー風の作品が大人になった今でも好きなのだが、思い返すと子供の頃に遊んだパソコンゲームの影響が大きかった気がする。
当時(30年ほど前)ファミコンなどの家庭用ゲーム機は持っていたが、父親のPC98でゲームを遊ぶことが多かった。
「イース」や「ハイドライド」、「ルーンワース」、「ソードワールドPC」、「デッドフォース」など、ファンタジー系のゲームはどれも好きだったな。
なかでも「ブルトン・レイ」という作品が特に好きで、自分の”ファンタジー観”の原点はこの作品だと思う。ユニコーンやフェアリーといったファンタジー世界の生き物を意識したのも、この作品からな気がする。
オープニングのグラフィックの美しさ、聴くだけで冒険のワクワク感が湧き上がってくる音楽。つい映像をYouTubeで探してしまったが、今見ても素晴らしかった。
フリーシナリオのゲームで、いくつかあるシナリオは世界観が全く異なっていて、それがまた面白かった。
シナリオ間でプレイヤーデータを引き継ぐことが出来て、同じ主人公で複数の物語を遊べるのも感情移入できて良かったな。子供ながらの自分だけの主人公を作り上げて、それを使ってずっと遊べるのが楽しかった。
主人公にはいつも赤毛の男のグラフィックを使ってたけど、「イース」のアドル君を先に知ってたからその影響で選んでたのかも。
残念ながら拡張のシナリオ集は遊んだことがなく、いつか触れてみたいなと思いつつもう数十年経ってしまった。
“Breton lai”というのは実在する言葉のようで、ゲームのオープニングで説明されていた通り、中世ブルターニュ地方で流行した英雄譚やラブロマンスを指すらしい。
どんな物語があるか調べてみたところ、マリー・ド・フランスという女性作家の話が特に有名なようだ。邦訳された書籍はあまり多くないようだけど、調べたところ近くの図書館に一冊あるようなので、今度借りてみようと思う。
いくつかあらすじを読んでみた中で、気になったのが「Yonec」という話。塔に閉じ込められた若い女性のもとに大鷹が舞い降り、その鷹が美しい騎士へと変身するとか。ベルセルクのグリフィスとシャルロット姫のモチーフ、ということではないとは思うけど、ちょっと似ているなと感じた。